天竜林業研究会
熊平智司 屋号:やましち
私は8年間の会社勤めを辞め、30歳で12代目を継ぎ山仕事を始めました。
森林所有面積は約100haです。本業の山仕事の傍ら、林業の新人を指導する“緑の雇用”の講師も行っています。
熊平家は4代目の天明時代より杉や檜を植えてきた歴史があり、10代目(恭一)の時代は人を雇って林業を行っていました。
枝打はこの頃から始められており、今日に至るまで熱心に良い木を育ててきました。
また、11代目の一吉(父)が積極的に路網整備を進めたので、山の中には作業用の道が多く入っています。
今はこの道を使って、父と二人でリョウシン号を使い、丸太の搬出をしています。
杉・檜の生産以外にも、シキミやサカキ、ヒサカキ等も栽培・出荷しています。
【すずくまの磨き丸太】
特に力を入れているのが、一吉の代から始まった磨き丸太です。
これを始めたのは昭和50年代で、一吉は本場京都に出向いて研究を重ね、昭和57年には「天竜磨丸太加工協同組合」を設立して組合長になりました。
磨き丸太はその木肌と形状が重要なので、木を育てるときも一段と手間がかかります。
しかし、丹精込めて育て上げた木なので、そのあたりには十分な自信があります。
近年は和室も減ったので需要も少なくなってきましたが、この艶やかな木肌は和室に限らず利用の価値があるものだと思っています。
その当時は、この地を郷里とする浜松の大工たちがずいぶんと使ってくれたものです。
私はこの、父親から引き継いだ磨き丸太をもう一人の共同経営者と「すずくま」ブランドで事業化を図っています。
具体的には、磨き丸太の販売で知り合った工務店とお施主さんを山に案内し、大黒柱となる木を自分で選んでもらい、その場で伐採するというものです。
足を運んで頂いたお客様には、育林の大切さや山の面白さ、苦労話などもお話しさせていただいております。
伐採した木を葉枯らし乾燥後、根付の磨き丸太を作り、さらに自然乾燥させて納品しています。
また、すずくまには磨き丸太の製品倉庫もあり、在庫等をご覧いただくことが可能です。
ご覧いただいた方は、艶やかな木肌と木の香りに感動してくれることが多いです。
一人でも多くの人に天竜の木の良さ、山の気持ち良さを知ってもらえればと思います。
是非気軽にお問い合わせください!
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熊平智司